何となくの2023年
(元旦に書いたメモ)
寝巻きの上からさらに着込んで外に出た。
何となく日の出を見たくて。
いや単に初日の出が見たくて。
コンビニすらないド田舎の町のくせに見晴らしのいい広場には観客が10人ほど集まっていた。
やはり太陽信仰というのは年一で人をミーハーにさせるくらいには日本人に染み付いているのだろうか。
私の横のババアは日が昇るとあらぁ〜立派ねぇ!すごいわぁ〜とかキャーキャー騒いでいて気味がわるかった。私はそのババア売女を横目に、何となくぼんやりとキャップのツバ越しに陽を眺めた。
そのあと何となく1時間ほど散歩をした。
「何となく」とはどういった感情なんだろう。
「何となくアイツ嫌いなんだよねー」とか「いや、何となく、言ってみただけ」とかあと、なんとなくクリスタルとか。
理由や動機がない訳では無いがそれが言うほどのものでは無いという感じだろうか。いやむしろそれらの存在感を意図的に隠したい時に使う言葉かもしれない。
結論だけ伝えた後にwhyを返されて話が長引くのが嫌な時に使うカードかもしれない。
自分の行動や言動の理由を尋ねられた時それを隠さんとして使われるのかもしれない。
だから何となく「何となく」という言葉を使う状況ってあんまりなくて、「何となく」という言葉には必ず何らかの意図が含まれて使用されるということなのかもしれない。もしそうなら「何となく」は欺瞞っぽい言葉だ。
ただ使う人がが自信の行動についての理由や動機を鼻からさらさら気にしていなかったり把握していない場合の「何となく」には悪意は無いかも。でもその場合生活というゲームに取り組む姿勢が不真面目だという点で「何となく」を口にする者は良くない選手なのかもしれない。
まぁ人の行動に理由を求めるのが正しいかどうかは置いといて。
そういえば「知らんけど」は悪名高いワードとして有名だけど何となく「何となく」に似てる気がする。
もっとも「知らんけど」の場合は語感にもイラつき要素が含まれてるかもしない。例えば会話の語尾に「いや、自分もよく分からないんですけどね」って言われるならそこまでイラッとする感じは無い気がする、いや知らんけど笑
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なんとなく 【何と無く】(副)(スーパー大辞林より)
①はっきりした理由や目的もないさま。わけもなく。どことなく。「―好きだ」「―旅に出る」
②取り立てて言う事柄がないさま。何ということもなく。平凡に。「―一生を送ってしまった人」